エレベーターの保守管理

エレベーターは安全のため、必要な維持や保全のもとで管理されることが法律で義務付けられています。

毎日安全に、そして快適に運行するためにも適切な管理や保守点検、定期検査は欠かすことができません

STEP1. エレベーターの保守管理については法律で規定されている

建築基準法第8条で「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない。」という規定があります。
定期検査については、建築基準法第12条により実施が定められており、検査者も一級建築士または二級建築士、昇降機検査資格者と定められています。
また、検査者が前回の検査結果の確認を行うことができるように、検査結果は保管することが必要です。

STEP2. エレベーターの保守管理についての指針も確認を

国土交通省では、「昇降機の適切な維持管理に関する指針」を出しています。さらに一般財団法人日本建築設備・昇降機センターからも「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」が出されています。どのような内容になっているか確認しておくと良いでしょう。

STEP3. メンテナンス会社の種類と特徴

長期に渡って性能を快適に保つために、専門の技術者が適切な保守点検を実施することが必要です。そのため信頼のできる保守会社を選択することが重要になるでしょう。
エレベーターのメンテナンスや保守を行う会社は、大きく「メーカー系」と「独立系」の2つに分類されます。
この2つは主にエレベーターのメンテナンス費用が大きく異なるため、ランニングコストが大きく変わってきます。

 

3-1.メーカー系

エレベーターを製造しているメーカー系のメンテナンス会社は、基本的に自社系列で製造したエレベーターのメンテナンスを行います。

 

3-2.独立系

独立系とはどのメーカー系列にも属さないメンテナンス会社で、メーカーに縛りがないためどのメーカーのエレベーターでもメンテナンスを行います。

STEP4. 独立系メンテナンス会社のほうが費用は割安

メーカーに縛りがなく、メンテナンス費用も安いのであれば独立系メンテナンス会社のほうが柔軟性は高いと言えます。
現在エレベーターのメンテナンスをメーカー系に依頼している場合、独立系に変更すると年間のランニングコストを節約できる可能性はあるでしょう。
一般的に独立系は、メーカー系から顧客を獲得できるように価格競争を積極的に仕掛けています。反対にメーカー系の場合、ブランド力を武器としているため値下げ交渉には応じないケースが多く、費用は割高になる傾向が強いでしょう。

 

4-1.なぜメーカー系は費用が高くなるのか

独立系のメンテナンス会社が出てくるまで、メーカー系のメンテナンス会社は安くエレベーター本体を売って、その後のメンテナンス契約から開発や製造に対するコストを補うことが基本でした。そのこともあり、メーカー系のメンテナンス費用は開発や製造コストが上乗せされていますので保守費用は高めです。
一方の独立系は価格競争に積極的な上、エレベーターの開発や製造に対するコストは関係ありませんので、割安のメンテナンス費用を実現できていると言えるでしょう。

 

4-2.メーカー系のほうが実績やノウハウは高い

ただし独立系のメンテナンス会社の場合、メーカー系メンテナンス会社の持つブランド力がないので、専門性や技術力に不安を感じるというケースもあるようです。
確かにメーカー系メンテナンス会社の方が、エレベーターのメンテナンスを行っている歴史が長く、自社製品に関する豊富な実績やノウハウが蓄積されていることは間違いないでしょう。さらに会社規模が大きいので資金力などもあり、その後倒産してしまわないかという部分での不安も少ないと考えられます。
メーカー系メンテナンス会社のほうが独立系よりも、頻発する地震など自然災害発生時の災害対応体制は高い傾向が強いので、その部分は重視されているようです。

STEP5. メーカー系から独立系に部品供給はされているか

独立系メンテナンス会社の場合、エレベーターが故障してしまったら必要な部品を入手できるかという点に不安を感じるかもしれません。
過去ではメーカー系が独立系に対して部品を供給しないといったケースもありました。しかし1985年にメーカーが部品を売らないことを独占禁止法違反として、独立系メンテナンス会社が団結し訴訟を起こしたことで独立系にも部品供給が行われるようになりました。
メーカー系が故意に納入を遅らせることや、不当な高値での売買なども公正取引委員会からの勧告により是正されています。

STEP6. 結局は担当者次第である可能性も高い

エレベーターの保守管理を依頼する場合、メーカー系メンテナンス会社のほうが技術力や信頼性が高いけれど、独立系メンテナンス会社のほうが費用は安く柔軟性が高いという判断ではなく、結局は担当する者次第だというところがあります。
例えメーカー系メンテナンス会社の場合でも、知識が浅い担当者であれば安心できるとは言い切れませんし、独立系メンテナンス会社でも元々はメーカー系に勤めていた経験豊富な技術者であるケースもあります。

STEP7. メーカー系も独立系もどちらもメリットデメリットがある

そのためブランドだけでメーカー系や独立系と1つのくくりにしてしまわず、メンテナンスを任せることができる会社の経営姿勢や対応なども見た上で、あとは価格や安心性など総合した判断を行いましょう。長く付き合っていけるメンテナンス会社を選ぶことが最も重要だと言えます。

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