キュービクルの変圧器(トランス)の仕組みについて

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マンガでわかるビル経営 エレベーター保守管理費用削減編

はじめに

ビルの屋上などに設置されているキュービクル(キュービクル式受変電設備)の役割は、電力会社から電線を通じて送られてくる高圧(6600V)の電流を、100Vもしくは200Vという低圧の電流に変換することです。
あのロッカーのようにも見えるキュービクル内部には、区分開閉器や断路器、遮断器などいくつかの機器が収められています。
今回はそのような中でも受変電設備としてのキュービクルの主役とも言える変圧器(トランス)の仕組みについて考えてみることにしましょう。

変圧器(トランス)の仕組み

変圧器の役割は、電圧を上げたり下げたりする(つまり変圧する)ことです。
これは以下のような仕組みにより実現されています。

トランスは、鉄心に2つのコイル(一次コイルと二次コイル)を巻きつけたものが基本的な構造となっています。
なお、一次コイルと二次コイルの間には鉄心を介した磁気的なつながりはありますが、電気的な回路としては別々のものでありつながっていません。

ところで、中学生の頃に習った「電磁誘導」というものを覚えていますか?
これはコイルの中に磁石を出し入れすると、磁界が変化し、それに伴ってコイルに電力が生まれるという現象でした。

これを先ほど説明したトンラスの基本的な構造に応用して考えてみることにします。
まず、一次コイルに電流を流します。
すると、磁界が変化し、その変化は鉄心を介して二次コイルに伝わり、それに伴って二次コイルにも電力が生じることになります。
これは相互誘導作用と呼ばれる現象で、このとき二次コイルに生じる電力の電圧・電流とコイルの巻き数の間には次のような関係があります。

二次コイルの電圧=(二次コイルの巻き数÷一次コイルの巻き数)×一次コイルの電圧

二次コイルの電流=(一次コイルの巻き数÷二次コイルの巻き数)×一次コイルの電流

ただし電力は一定なので
一次コイルの電圧×電流=二次コイルの電圧×電流

つまり、二次コイルの巻き数を一次コイルよりも少なくすれば二次コイルの電圧は一次コイルの電圧よりも低くなります。
逆に二次コイルの巻き数を一次コイルよりも多くすれば二次コイルの電圧は一次コイルの電圧よりも高くなります。

ですから、この原理を利用すれば電力はそのまま(実際にはわずかな損失がありますが)で、高圧の電流を低圧に変換することができるわけです。

これがキュービクルの内部にある変圧器(トランス)の仕組みです。

最後に

設置されているビルや工場といった施設でどれくらいの電力を必要とするかでキュービクルの容量をどのようにするかを決めることになります。
そしてキュービクルの容量というのは、今回説明した変圧器(トランス)の容量ということになります。
したがって、ビル等その施設で使うことのできる電気量を増やしたい場合には、トランスを交換することになります。しかしキュービクルの場合、コンパクトなスペースに複数の機器を配置しているため、改造・増設にやや難があり、容量を増やしたい場合にはキュービクル全体を交換しなければならないことも珍しくないようです。

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