キュービクルの撤去・処分について

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マンガでわかるビル経営 エレベーター保守管理費用削減編

はじめに

ビルオーナーさんが自身でキュービクルを撤去・処分するというケースは少ないでしょう。
普通は、業者に依頼して撤去・処分をまかせる形になると思われます。
しかし、単純に業者まかせにはできないケースがあります。
そこで今回は、このキュービクルの撤去・処分について考えてみることにしましょう。

PCB使用・混入の可能性

キュービクルの内部には電圧を変換するためのトランス(変圧器)や、電力使用の効率(力率)を向上させるためのコンデンサが取り付けられています。
これらの機器にはPCB(ポリ塩化ビフェニル)が使用されている可能性があります。
このPCBは、人間の身体に取り込まれるとさまざまな悪影響を及ぼすことが知られています。
そのため日本では1968年に発生したカネミ油症事件などをきっかけに、1975年に製造・輸入が禁止されているという事情があります。
このため、PCBが含まれている廃棄物の取り扱いについても法律による規制があり、通常の廃棄物と同じように処分をすることはできません。

使用・混入の有無を確認

1972年までに製造されたトランスやコンデンサには、意図的にPCBが使用されていました。
また、1972年から1990年までに製造されたものについても、非意図的なPCB混入の可能性があるとされています。加えて、1991年以降に製造された製品であってもこれらの機器を廃棄する場合には、PCBが混入していないかの確認が必要となります。
このためキュービクルの撤去・処分を行いたい場合には、まずキュービクルの「所有者」がPCB使用あるいは混入の有無を確認しなければなりません。
確認の方法は以下の通りです。

銘板記載の情報を確認

機器の銘板に記されているメーカー名や表示記号を、製造メーカーや一般社団法人日本電機工業会のウェブサイトで公表されている情報と照合するか、もしくは製造メーカーに問い合わせて、PCB使用・混入の有無を確認します。

PCB含有量の分析

混入の可能性を否定できない場合には、専門の業者に依頼してPCBの含有量を分析してもらわなければなりません。
その結果、含有量が0.5mg/kg以下であれば、通常の産業廃棄物として処分を行うことができます。
なお、業者に処分を依頼する場合には、製造メーカーによるPCB不含有証明書などPCB廃棄物ではないことを記した書面を提供しなければなりません。

使用・混入があった場合の処理について

意図的な使用によるものか、非意図的な混入によるものかによって処理の方法が異なります。

意図的にPCBが使用されている製品(1972年以前の製造)

高濃度PCB廃棄物等に該当します。
この場合は、日本政府が100%出資の「中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)」に申請のうえ、処理をしてもらうことになります。

非意図的にPCBが混入した製品(1972年以降に製造)

低濃度PCB廃棄物等に該当します。
この場合の処理は、廃棄物処理法に基づき無害化処理の認定を受けた施設へ依頼することになります。
認定を受けた施設については、環境省のウェブサイトで公表されています。

最後に

PCBの仕様や混入が確認された場合、「PCB廃棄物」として所有者が責任を持って適正に保管・処分しなければなりません。
また、PCBの含有量分析が行われていない機器についても「PCB廃棄物」ではないことが明らかになるまでは、適正に保管する責任が所有者にありますので気をつけるようにして下さい。

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