キュービクルの接地工事について

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マンガでわかるビル経営 エレベーター保守管理費用削減編

はじめに

キュービクルは電線を流れる電気をそのまま受け取り、変圧するための設備です。
高圧の電気を扱うわけですから万が一漏電などが起こり、そこに人が触れた場合、即座に死亡事故となってしまう可能性も低くありません。
また、漏電は火災の原因ともなります。
そこで、そのような事態を防ぐため、キュービクルを設置する際には「接地工事」が行われます。
今回は、この接地工事について考えてみることにしましょう。

接地とは何か?

本来、電気が通るべき道(電気回路)ではない所に電気が漏れてしまうことを「漏電」と言います。
もし漏電が発生して、例えば機器の入った金属箱などに電気が流れ、それに人が触れると感電事故が起きてしまいます。
また、火災につながる危険もあります。

ところで、電気には「できるだけ抵抗の少ない所を通過していく」という性質があります。
そこで、漏れた電気の流れやすい所と地面の間に、抵抗の少なく電気が通りやすい回路をあらかじめ作っておくとどうなるでしょうか?
万が一、漏電が発生したとしても電気はそちらの回路を通っていく可能性が高くなるので、人が触れたとしても感電による影響の軽減が期待できます。
これが接地工事の仕組みです。

ちなみに「接地」は地面、つまり地球に電気を逃がすことから「アース」(earth)とも呼ばれます。
身近な例で言うと、家庭で電子レンジや洗濯機を据え置くときに、本体から出ている緑色の線(アース線)とコンセントの端子を接続することがあるかと思いますが、あれも接地の一種です。

接地工事の分類

接地工事は、経済産業省の定めた「電気設備の技術基準の解釈」という規定により、次の4種類に分けられています。

A種接地工事

比較的高い電圧の電気を使用する機器に対して施されます。
対象となるのは、高圧・特別高圧の電気機器の金属箱や鉄台、高圧・特別高圧の電気回路に設置される避雷器などとなっています。
なお、使用されるアース線は引張強度1.04kN以上の金属線もしくは直径2.6mm以上の軟銅線で、接地抵抗値は10Ω以下と決められています。

B種接地工事

低圧の回路と高圧・特別高圧の回路が接触する部分で、低圧部分の電圧が上がらないようにするために施されます。
街中の電柱に取り付けられている変圧器(トランス)などが対象となります。
使用されるアース線は引張強度2.46kN以上の金属線もしくは直径4.0mm以上の軟銅線で、接地抵抗値は高圧・特別高圧側回路の一線地絡電流値によって変わってきます。

C種接地工事

比較的低圧の電気を使用する機器に対して施されます。
対象となるのは使用する電圧が300V超の電気機器の金属箱や鉄台で、400Vの電圧を使用する電動機やソーラー発電設備などが該当します。
使用されるアース線は0.39kN以上の金属線もしくは直径1.6mm以上の軟銅線で、接地抵抗値は10Ω以下となっています。

D種接地工事

C種よりもさらに低圧の電気を使用する機器に対して施されます。
対象となるのは使用する電圧が300V未満の電気機器の金属箱や鉄台です。
使用されるアース線は0.39kN以上の金属線もしくは直径1.6mm以上の軟銅線で、接地抵抗値は10Ω以下となっています。

最後に

今回は、接地工事について説明しました。
なお、D種接地工事に関しては、乾燥した場所で機器を使用するなど所定の条件を満たす場合には工事を省略することができます。

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