キュービクルの発熱対策について~換気扇の設置など~

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はじめに

キュービクル式受変電設備の内部には、常時熱を発する機器類が配置されています。
しかし機器が収められた箱内部の温度が上がると、機器類の寿命が短くなってしまうなどの問題が発生してしまうことがあります。
このため温度上昇に対して何らかの対策をとらなければならないケースがあり、その具体的な方法としては換気扇を設置するといった方法が考えられます。
以下では、どのような機器が熱を発するのか、換気扇を設置する場合にはどのような点に注意すればいいのかなどについて見ていくことにしましょう。

熱を発する機器

キュービクル内部のどのような機器から熱が発せられるのでしょうか?
まず挙げられるのは「変電」の役割を果たすトランスです。
トランス内部では電気抵抗によって熱が生じ、その発熱量はキュービクルの内部に収められている機器類の中でも最も大きなものとなります。
また、力率(皮相電力における有効電力の割合)を向上させる目的で取り付けられる進相コンデンサも、蓄電の際に熱を発します。

これらの熱により内部の温度が許容範囲を超えて上昇すると、機器類の寿命を短くしてしまいます。
またそれだけではなく、温度上昇により外気との温度差が大きくなると、結露による短絡事故(ショート)が起き、場合によっては死傷事故へとつながってしまうかもしれません。

キュービクルの発熱対策

ここまで見てきたように温度の上昇は様々な悪影響を及ぼします。
このため、キュービクルの箱内部(や周囲)の温度は40度以下に保つ必要があり、その方法としてまず考えられるのが換気扇によって強制的に空気を入れ替える方法です。

「換気」については、キュービクルのJIS規格(JIS C 4620:2018「キュービクル式高圧受電設備」)に規定があります。
それによれば、通常は構造的に自然な換気ができるようにするものの、内部に配置されるトランスの総容量が500kVA超となる場合には、機械換気装置(換気扇)による換気としても構いません。

そして、換気扇を設置する場合の規定として、

(1)他の機器とは独立した検出装置を備えた故障警報装置を換気扇に設置すること
(2)換気扇の取り替えは安全で、かつ容易に行えること
(3)換気扇の羽の材質は耐熱性と難燃性を備え、十分な強度を持っていること
(4)屋外用の換気口には、雨が侵入しないような対策を施すこと

が定められています。

なお、換気扇を取り替える場合や後から設置する場合には、感電事故を防止するためにも電気主任技術者の指導・監督のもとに実施するようにしましょう。

最後に

電気室などキュービクルを屋内に設置する場合には、エアコンによって強制的に冷却する方法をとることもできます。
換気扇を設置するよりもコストはかかりますが、この方法であれば温度の上昇をより確実に防ぐことができますので、屋内でかつ温度の管理が難しいようなケースであれば検討してみてはどうでしょうか。

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