キュービクルの騒音の原因と対策について

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マンガでわかるビル経営 エレベーター保守管理費用削減編

はじめに

キュービクル式受変電設備(略称「キュービクル」)は、ビルのように多くの電気を消費する施設に主に設置されている設備で、電力会社の電線から電気を取り込み、施設内の電気機器で使用できる電圧に変換する役割を果たしています。
いわば、自前の変電所です。
ところで、このキュービクルの内部に収納されている機器の中には騒音や振動を発するものあり、その騒音が環境省の定める基準をオーバーする場合には何らかの対策を講じなければなりません。
以下では、キュービクルの騒音に関して、その原因や対策について考えていくことにしたいと思います。

キュービクルの騒音はどこから発生するのか?

冒頭でも述べたように、ビルに設置されているキュービクルの主な役割は電圧を変換すること。
キュービクルの内部に収納されている機器の中で、その役割を果たしているのはトランス(変圧器)と呼ばれる機器です。
トランスの基礎構造は、鉄心に一次コイルと二次コイルという2つの巻き線が巻きつけられたものとなっています。
このトランスによる変圧の仕組みを簡単に説明すると、以下のようになります。

(1)一次コイルに交流電流を流すと磁束が生まれ、その磁束は時間とともに変化する
(2)その変化は鉄心を介することで二次コイル側にも伝えられ、結果として二次コイル側にも電気(電圧)が生まれる
(3)このとき、コイルの巻き数を「一次コイル>二次コイル」にすれば、電圧も「一次コイル>二次コイル」となる

変圧器はこのような原理を利用して、電圧を変換しているのです。

ところで、磁束が鉄心を通ると鉄心はそれと同じ方向に伸びます。
この現象は「磁歪(じわい)」もしくは「磁気ひずみ」と呼ばれるもので、交流電流による磁歪は時間とともに変化するため、トランスに振動を生じさせます。
この振動がキュービクルから生まれる騒音の主な原因です。

キュービクルの騒音対策

ここまで見てきたようにキュービクルから発生する騒音は、主にトランスの振動を原因とするものです。
このため、その対策も空気を伝わって広がる騒音に対するものよりも、建物の構造体を伝わって広がる騒音に対するものが中心となります。
具体的な対策方法としては、トランスの下部にクッションゴム(防振ゴム)を設置して、構造体に伝わる振動を低減するというのが一般的です。
さらに効果的な対策が必要なケースでは、金属バネ付きの防振架台を設置するという手段もありますが、この方法は高価なため費用面での負担が大きくなるというデメリットがあります。

最後に

キュービクルの設置されている建物が、ホテルやマンションあるいは病院のように中で人が寝泊まりする施設であったり、あるいはキュービクルの設置されているビルの近隣にそのような施設がある場合、大きな騒音があればクレームへとつながってしまうこともあります。
そのようなトラブルを防止するためにも、環境省の定める騒音基準を上回るような騒音がキュービクルから発生している場合には、適切な対策をとることが重要になってくるでしょう。

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