ビルの大規模修繕

ビルが経年によって破損や汚れなど老朽化していくことは避けることができません。

例え建物の外部に異常が見られなかったとしても、内部が劣化していたり腐食が進んでいたりといったケースもあります。
構造や設備次第で修繕サイクルも異なるため、耐用年数を把握しておき専門の技術者から建物診断や調査を受けることも必要となるでしょう。
適切なメンテナンスを続けることでコンクリートの建物は100年以上持つとも考えられています。そのためにも正しい診断と施工を行うことが必要になります。

STEP1. 修繕工事の適切なサイクルはいつなのか

適切なタイミングで修繕工事を行うことが耐久性を維持するために必要ですが、部分的に適切なタイミングが異なります。

 

1-1.塗装工事のサイクル

外壁の塗装面の劣化現象でよく見られるのが、雨垂れ等の汚れや太陽光等の影響での塗装の退色、塗膜が粉のようになるチョーキングなどが挙げられます。
例えば外壁の塗装工事であれば10~12年ごとに再塗装をしていくことが必要で、外部に触れる部分のため定期的な修繕が必要です。
金物や鋼製建具の塗装工事は5年ごと実施する必要があり、屋上、タイル外壁目地の防水は10~17年ごとのサイクルで修繕していくことが望ましいでしょう。

STEP2. 風雨や太陽光がもたらす劣化とは

共用部の鉄扉等の塗装なども、風雨や太陽光の影響から、退色、チョーキング、塗膜の剥離などが発生し、中には錆や腐食するといった劣化現象が進行していきます。
そのまま劣化した状態で放置してしまい、腐食まで至った場合には大掛かりな補修を必要とするため早期に修繕していくことが望ましいでしょう。
防水層も風雨や太陽光や風雨の影響で劣化していきますが、防水層の破断により漏水が起きる可能性があります。
サッシの周辺や扉等の建具周り、外壁のゴム状部分をシーリングといいますが、このシーリングも風雨や太陽光によって表面が硬化し、ひび割れや接着面の剥離といった劣化が発生します。劣化が進めばサッシ周りから雨水が浸入し漏水を起こしてしまうかもしれません。

STEP3. 地震などが影響する劣化

地震などで建物が動き、それが原因でタイルの浮きやひび割れが出てくることがあります。そのままの状態で放置してしまうと、雨水等の浸入により躯体コンクリートが劣化することに繋がってしまいます。タイルの剥落は大事故に繋がることもあるため、修繕しておくことが必要となるでしょう。

STEP4. 調査結果次第で発生する費用は異なる

どのような部分に劣化が見られ修繕の必要があるのかは調査結果次第です。劣化診断の内容を見ながら業者と打ち合わせを繰り返し、工事でどのくらいの費用がかかるか見積もりを出していくことになります。
修繕範囲が広ければその分コストも期間も大きくなりますので、事前に長期修繕計画を立てておくことが必要です。

 

4-1.大規模修繕工事の費用の目安

大規模修繕工事にかかる費用の相場は、修繕内容によって異なりますが戸数×100万円をおおおよその目安として考えましょう。
さらに建物の劣化状態によってどのくらいの工事期間が必要かは異なりますが、例えば50戸以内のマンションのケースで考えると2~3か月が目安です。
戸数が多ければその分期間は長くなりますが、建物の耐久性を維持するために重要なことです。修繕工事の説明会などを開き、施行スケジュール、安全・防犯対策、連絡方法、苦情窓口などについて説明を行い、入居者に大規模修繕工事の了解を得て始めることも大切です。

 

4-2.定期的な修繕工事で一回のコストは下がる

マンションやビルの規模にもよって異なるものの、定期的な大規模修繕工事で建物の耐久性、強度、美しい外観を保つことができます。
定期的な修繕工事を怠れば劣化状態は悪化し、修繕工事の費用も高額なものになる可能性があります。一回の工事にかかる費用を抑えたいのであれば定期的に修繕工事を行うほうが良いでしょう。
規模の大きくなればなるほど、ビルの修繕工事は大がかりなものになりますので定期的に工事を実施していきましょう。

STEP5. 長期修繕計画を立てておくことが必要

長期間健全な状態でビルを維持・保全していくために、外壁や防水の補修、給排水管の更新といった必要な修繕を的確に実施することが必要です。
確実に実施していくためにも、修繕計画を立てることが必要です。ただし長期修繕計画の修繕周期はあくまでも目安であり、一見すると似たようなビルであっても年数が経過すれば立地条件、使用状態や管理状態で段々と違いがあらわれてきます。
建物の形状や設備などもビルによって異なるため、そのビルの個性に合う内容の長期修繕計画を立て、見直ししていくことが必要だと言えるでしょう。

STEP6. ビルの寿命を延ばすために必要な工事

どのタイミングで修繕工事が必要なのかについて、他の建物の事例や材料などの耐用年数などから割り出していき、鉄部塗装は5~6年、外壁塗装、屋上防水やシーリングなどは10~12年を修繕周期の目安と考えて実施していくことが必要になると考えられます。

修繕周期に沿った資金計画を立てておくことで、適切な時期に修繕工事をスムーズに実施することが可能となります。設備などの耐用年数については、長ければ35~45年といった期間に及ぶため長期修繕計画も30年くらいを目安に準備しておきましょう。

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